2017年5月9日 (火)
刊行記念
『羽永光利 一〇〇〇』(一〇〇〇文庫)刊行記念
「パフォーマンス写真家とその作家たち」
南伸坊×佐野史郎 トークイベント
1960年~80年代初頭の前衛美術、演劇、社会問題、世相とその現場に介入し写真を撮り続けた羽永光利の写真集出版を記念し、その時代の人物を良く知る南伸坊さんと佐野史郎さんのトークセッションを開催いたします。写真集には赤瀬川原平さんや唐十郎さんなどお二人と関わりの深かった人物の写真も多数あり、佐野史郎さんの状況劇場時代の若き頃の写真も収められています。羽永の写真を通じて、当時のエピソードや社会背景を自由に語っていただき、羽永光利という“現場に介入したパフォーマンス写真家”の素顔に迫ります。
プロフィール

佐野史郎
さの・しろう
1955 年 3 月 、島根県松江出身。俳優、ミュージシャン。1975年、劇団「シェイクスピア・シアター」に創設メンバーとして参加。1980年、唐十郎主宰の「状況劇場」に移り、1984年まで在籍。1986年に林海象監督の一般公開デビュー作となる『夢みるように眠りたい』の主役でデビュー。1992年、『ずっとあなたが好きだった』の桂田冬彦役を演じたことで広く知られるようになり、その後テレビ・映画に多数出演。

南伸坊
みなみ・しんぼう
1947年東京生まれ。イラストレーター、装丁デザイナー、エッセイスト。1969~1970年「現代思潮社・美学校」で木村恒久、菊畑茂久馬、松澤宥、赤瀬川原平に学ぶ。1972年、青林堂に入社。月刊漫画『ガロ』を編集。1980年独立。
書籍情報

『羽永光利一〇〇〇』
発行日:2017年4月21日発売
発 行:一〇〇〇文庫 発 売:bookshop M
仕 様:1024頁/1 色刷り/PUR 綴じ
サイズ:文庫版
価 格:3,700円(税抜)
羽永光利
1933年東京生まれの羽永光利は、1950年代後半から1980年代にかけて日本の社会が大きく移り変わっていく激動の時代を潜り抜け、その生涯をかけて膨大な数の写真を残しました。 戦後日本が様々な矛盾と社会問題を抱える時代において、羽永は弱者や辺境の人々の視点からシャッターを切り、前衛芸術、アンダーグラウンド劇場、イベント、公害問題、学生運動、舞踏、コミューン活動など多岐に渡る現場の写真を記録し続けました。近年、10万点にもおよぶ膨大な写真群の全貌が明らかになるにつれ、時代の目撃者という写真家像にとどまらず、「羽永光利は、撮影とは現場へ介入するラディカルな行為であると証明した芸術家だ」と、新たに国内外から熱い注目を集めています。